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勝てる農商工連携

10年以上前 当社の機械を入れているお客さんから油揚げの調子が悪いから指導してほしいと頼まれたことがある。

機械屋はこのようなことを頼まれることが時々あって現場でいろいろ調整を行った。

考えてみると機械屋が毎日作っている人に製造指導するなんておこがましい話であるが

この時はかなりてこずった。

国産大豆を使っていたが、産地の違うものに変えてみたら一発で良くなった。

「同じ品種でも産地が違うとこんなに違うんやね、確かにコシヒカリでも産地や生産者によって味が全然違うもんな」

と言ったお客さんの言葉が頭からなかなか離れなかった。

「機械や凝固剤等で調整できることには限界がある」

良い商品つくるにはやっぱり原料であることをこの時身にしみて感じた

これが機械屋の私が農業に首を突っ込んだきっかけだ。

まさに畑違いの分野。

同じような話はあちこちであったが「加工」の視点から大豆栽培の研究されていないことがわかった。

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以前にも少し説明したが三重大学の生物資源学部の梅崎教授の協力を得て「にがり農法」という栽培方法確立した。

この栽培方法で作った大豆はタンパク質の含有量も高めで安定することがわかった。

特に豆腐製造については適した栽培方法である。

斉藤農場さんをはじめこの新しい農法に興味をもってくれる農家も増えて昨年約130ha(39万坪)で契約栽培をした。

この取組のおかげで機械屋の私が多くの農業生産者と繋がるきっかけになりネットワークが広がった。

現在 大豆生産者の方々と定期的に集まり栽培ルールを決めたり、時には豆腐屋さんや納豆屋さんなど加工業者も入ってもらい

使用者側の意見も聞く機会を設けている。

このにがり農法で栽培した大豆を原料は主に当社で大豆パウダーに加工している。

おからの出ない原料となる大豆パウダーだ。

通常生の大豆は微粉砕することができない。

脂質が多く粉砕機の中で詰まってしまうからだ。

当社ではその大豆を20μm(マイクロメートル)程度に微粉砕する工夫をしている。

花粉症の原因となるスギ花粉(30μm程度)より更に細かいレベルまで熱をかけないで粉砕する。

国産大豆はタンパク含有も豊富でおいしい豆腐を作るのに適している。

しかし残念ながら国際的な価格競争力はかなり低い

大豆は豆腐以外にも味噌、醤油、納豆など日本の伝統食品には欠かせない原料である

大豆まるごと豆腐の原料以外にもパウダー化することでいろいろな分野に広がるのではないかと考え、

用途開発の研究をしている。

焙煎して微細化きな粉をつくってアイスクリーム原料にしたりお菓子やパン、麺、練り製品など徐々にではあるが

用途の目処がたってきた。

栽培技術の開発、トレーサビリティの徹底、大豆の微粒化技術や用途開発、新商品開発まで一気通貫で進めて

新たな価値を生み出し競争力を持つことが我々の農商工連携の目的

弱者連合では勝者にはなれない

勝てる農商工連携を目指したい

椎茸農業法人S社

六次産業化に向けたトータルサポート

キノコ業界初のISO14001を取得やJGAP認証等、常に先進的な取組を行っている生産組合S社様。

概要

椎茸の未利用品等の活用を目的に佃煮などの加工設備の導入や加工技術のサポートや、補助金活用支援等六次産業化に向けたトータルサポートを実施。

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経済産業省 地域産業資源活用事業計画 地域資源活用事業

経済産業省 地域産業資源活用事業計画 地域資源活用事業

平成19~24年実施

経済産業省 地域産業資源活用事業計画 地域資源活用事業万古焼を活用した蒸気二重鍋方式「萬来鍋」と地元食材による手づくり豆腐キット(萬来シリーズ)の事業化及び販路開拓

概要

豆腐機械専門メーカーとして蓄積したノウハウと、伝統的萬古焼の特性である耐熱性を生かして、「出来立てのおいしい豆腐を食べてもらいたい」という思いから「萬来鍋」を考案開発。

豆腐づくりに最適な鍋の構造は自社で考案、製造・開発は、萬古焼地元メーカー(株式会社クリエイト寿づか)と製造依頼。

「手作り豆腐キット」萬来シリーズを海外にも販路拡大。

成果

5年間の売上計画180,000,000に対し354,225、000(達成率196.8%) 計画終了後も現在まで売上を順調に伸ばしている。海外販売実績24か国

しお学舎

三重県尾鷲市で廃校となってしまった木造校舎を海洋深層水活用のシンボルに!

概要

三重県尾鷲市はこの地域の活性化を目的に2006年4月海洋深層水取水施設『みえ尾鷲海洋深層水 アクアステーション』をオープンさせ、水深415mから取水される海洋深層水を水産分野はもとより、食品、美容、医療、エネルギー資源、農業、環境保全にと広範囲に利用価値が出てくることで地域にもう一度元気を取り戻そうという取り組みがはじまった。

2_1外観 2-1image塩学舎

この取組みに応援したいと立ち上がった三重県内の中小企業家の有志が出資して廃校となってしまった木造校舎を活用した塩づくりを2007年にはじめたことから校舎をシンボルに「しお学舎」と名付けられた。

低温真空濃縮法という新技術の製塩設備の設計、施工までトータルエンジニアリングなどサポートを行った。

経済産業省 農商工等連携事業計画 農商工連携

実施平成20~25年

深層水を活用した「にがり農法」による大豆と米の生産、及びこれらを使用した大豆パウダーと米粉パウダー及び加工食品群の製造販売。

概要

IMGP0870深層水から抽出した天然の高ミネラルにがりを使い、農薬や化学肥料の使用を低減させた栽培法により大豆、コメ栽培を行い、「にがり農法」導入し消費者に安全安心な情報を開示できる栽培方法を確立することと、ミナミ産業の超微細化技術で大豆パウダーや米粉等の開発。

 

成果

2013年契約栽培面積150haに拡大  平成21年2月~平成25年10月まで売上計画60,000千円に対し101,045千円(達成率168%) 計画終了後も現在まで売上を順調に伸ばしている。